02.川名御霊神社
1.神社誌
1.1.基本情報
- 名称 ：御霊神社
- 所在 ：藤沢市川名696
- 創建 ：944(天慶4)年
- 祭神 ：早良親王、平景政公
- 境内社：稲荷大神、疱瘡神
- 祭日 ：九月吉日
1.２.由緒
1.２.1.由緒碑より
良文は村岡郷に住し四辺を開拓して恩恵を垂れ景政は良文の裔にして鎌倉時代武者を以て知ら る因縁浅からす当所鎮護の神となす我々民族心の古里である
昭和四十四年五月吉日建之
川名御霊神社氏子中
1.２.2.藤沢市寺社建築物調査報告書２＜神社編＞より
宮前の御霊神社の分社で天慶四年(941)に創建と伝わる。祭神の早良親王は、村岡郷四辺を開拓し支配した相模平氏・村岡良文の先祖で、良文の子孫の大庭景政(平景政・鎌倉権五郎景政)は鎌倉時代に武将として当地を治めたことから、建久年間(1190～99)に当社に合祀された。天保六年(１835)に社殿を改修し、平成十四年(2002)に現在の新社殿を新築した。例祭日に演奏される｢川名屋台はやしが市の指定文化財となっている。
1.3.境内風景
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1.4.境内社
1.4.1.稲荷大神
本殿右手の土盛り上に鎮座します。由緒は今のところ定かになりません。
1.4.2.疱瘡神
本殿右手の土盛り上、稲荷大神の左手に鎮座します。
2.背景
2.1.地形
御霊神社創建が941(天慶4)年と伝わるので古くから拓けていたことと思われますが、確かな歴史は残っていないようです。
川名の西側を境川が南流し、北側を支流の柏尾川が西流して合流するかつての氾濫原に位置します。南側は丘陵地で、超えれば片瀬海岸は遠くありません。御霊神社創建は941(天慶4)年と伝わるので、平安時代中頃、恐らく平良文が村岡に館を構えた頃には谷戸に人が住み着いていたと思われますが、確かな記録は残らないようです。もっとも周辺で旧石器時代後期の石器が出土したり、縄文から弥生時代の遺跡が存在するので、一帯には古くから人が住み着いていた事は確実です。
川名は村板岡地区の南部、村岡地区は藤沢市東端に位置し、かつては鎌倉郡に属していました。現在、村岡東1-4丁目にその名を残しますが、江戸時代の村岡は五郷(小塚・弥勒寺・高谷・渡内・宮前)に川名、柄沢まで広がります。1889(明治22)年の市町村制実施時の村岡村にほぼ一致します。
1960年代半ばになると工場が進出し、台地を削平し谷戸を埋めて住宅が広がり始めます。高台の川名御霊神社から周囲を見渡せば様子(中央の大屋根は神光寺)を実感できます。
参考のために同一範囲の地図および1960年代と2007年以降に撮影の航空写真を添付します。
2.2.歴史
2.2.1.新編相模風土記稿より
3.付近の旧跡
3.1.神光寺脇横穴古墳群
3.2.川名緑地
4.引用文献
1.「地理院地図」
2.「新編相模風土記稿第五巻」 蘆田伊人 平成14年4月20日 雄山閣
3 「藤沢市社寺建築物調査報告書２＜神社遍＞」 藤沢市教育委員会生涯学習課 2012年3月31日
(2021年6月2日制作)
