3.8.12.外国人遊歩道

2.1.横浜居留地覚書第11条

Highslide JS 　1864年12月19日(元治1年11月21日)、横浜居留地覚書（第２回地所規則）が締約されます。居留地の整備・拡充の高まり、それに伴う自治制度の強化を目指します。その第11条は外国人遊歩道の規定です。

　外国人は遊歩規定に定められた範囲内を自由に通行できた筈です。しかし尊王攘夷に向かう一部武士などが外国人殺傷を意図した行動をします。例えば横浜市鶴見区生麦の旧東海道上で発生した生麦事件は、騎乗の男3人・女1人が薩摩藩主島津茂久(忠義)の父・久光の行列と交錯したため、1名死亡・2名重傷の殺傷事件が発生します。後に薩英戦争に至る大事件です。

　そこで外国人が東海道への遊歩を極力避けるために、幕府の費用負担で長さ4～5マイル(6.4～8.0km)、巾20フィート(6.1m)以上の道路を、根岸村を廻るように造設することになります。

2.2.外国人遊歩道

2.2.1.ルート

Highslide JS 　外国人遊歩道は 1865(慶応元)年9月に完成します。「迅速測図(*1)」に重ね、現在の地名を重ねたのが右図です。ここで青色は外国人遊歩道、赤色は参考の山手居留地の主要道路です。概ね往時の道筋を辿れますが、海岸線は昭和30年代以降の埋立により失われています。

2.2.2.ルート上の名所

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引用

*1 「締盟各国条約彙纂」 外務省記録局編 明治22年10月
*2 「迅速測図・神奈川県武蔵国久良岐郡横浜区」 大日本帝国陸軍参謀本部陸地測量部 明治15年1月
*3 「横浜・中区史」 中区制50周年記念事業実行委員会 中区制50周年記念事業実行委員会 1985年2月
*4 「石川町・山手(Canals of Yokohama)」 The Digital Public Library of America
*5 「地蔵坂上(View of Yokohama from the New Road)」 」 The Digital Public Library of America
*6 「根岸競馬場」The Fareast 1870.11.16
*7 「不動坂上の茶(Tea house at Negishi)」 The Digital Public Library of America
*8 「根岸湾・本牧岬遠望(View of Mississippi Bay, Yokohama)」 The New York Public Library's collections
*9 「根岸海岸(View of Honmoku)」 The Digital Public Library of America：
*10 「本牧十二天(Honmoku near to Yokohama)」 The Digital Public Library of America
*11 「山手公園(Bluff Gardens, Yokohama)」 The Digital Public Library of America *12 「横浜山手桜道」 横浜市立図書館ディジタルアーカイブ PC01032

(2019年8月15日制作、2020年7月26日更新)

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