3.7.25.洋画家・小糸源太郎
1.作品紹介
1.1.「白い道」
「白い道」は、山手本通りから雪のカトリック山手教会を描いています。人通りの絶えた本通りを黄色いバスが向かって来るようです。静かな通りが、より静まり返っています。
教会の尖塔は今も厳然と聳えていますが、回りの風景は一変しています。
2.略歴(美術家人名事典より)
かな名：こいと・げんたろう
生没年：1887～1978年、東京市上野(現東京都台東区)
受賞歴：日本芸術院賞（昭28年度）［昭和29年〕「春雪」、
帝展特選〔昭和5年6年〕
叙勲 ：文化勲章〔昭和40年〕
東京・上野の老舗の料亭「揚出し」の長勇。明治38年白馬会駒込研究所々藤島武二に師事。美校在学中の43年第4回文展で「魚河岸」が初入選。文展、帝展、光風会に出品、受賞したが、大正7年から病気療養のため8年間画壇を離れた。昭和5年第11回帝展で「暮春閑情」、6年第12回展で「獺祭図」が連続特選。同年光風会会員となり、8年より帝展審査員。戦後は文展、日展の審査員を務め、美術団体連合展、日本国際美術展にも出品、29年前年の第2回日本国際美術展出品の「春雪」などにより日本芸術院賞を受賞、34年芸術院会員となった。 35年日展理事、36年常務理事。 40年文化勲章を受章した。44年改組日展の顧問。この間35年朝日新聞主催『小絲源太郎画業五十年展』が銀座松屋で開かれた。東京下町育ちのイキな情感で日本人独自の油彩画風を確立した。随筆もよくし「冬と虹」「猿と話をする男」「風神雷神」などがある。他の代表作に「嬋娼」「山粧ふ」「漁港尺雪」など。
2.引用
1.「美術家人名事典」 日外アソシエーツ 2017年3月25日
（2025年5月28日制作）