3.3.47B.野毛山公園動物園地区
1.昔日
1951(昭和26)年４月１日、野毛山公園の一角に手を加えて動物園が開園、横浜市野毛山遊園地と命名されます。園内は公道により動物園地区(現動物園)、どうぶつ広場地区(現展望地区)、樹林公園地区(現散策地区)の三地区に分けられます。
動物園は，明治の豪商・茂木惣兵衛の庭園別荘のあったところです。北向き斜面の起伏に応じて動物舎を配置、野生の哺乳類・鳥類・爬虫類を飼育展示します。
どうぶつ広場地区は丘上で南東に開けているため、関内・外の繁華街が一望できます。この地区は遊園地がありましたが、1964(昭和39)年６月に地下大貯水池を建設するために閉鎖されます。その後、地上部分は小動物と触れ合える放飼場とプレイリードックの島に衣替えして1968(昭和43)年10月に開演します。
1972(昭和47)年、開園以来の名称である野毛山遊園地を「横浜市野毛山動物園」に名称変更します。以来、動物園として施設の拡充整備や稀少動物の繁殖に力を入れます。
2.今日
2.1.動物園
現在も動物園・展望地区・散策地区の三地区に分かれています。
動物園の入園は無料、キリン・ライオンからメダカまで20数種の動物が転移されています。出入口近くのレッサーパンダはいつも多くの人を集めています。
様子を見ていると、幼稚園や小学校の遠足らしき集団は動物園を楽しんでから展望広場に移動して昼食・休憩しているようです。
2.2.明治のおもかげ
園内を回遊しているとブラフ積擁壁などを見かけて、明治の豪商の庭園別荘であったことが偲ばれます。往時を偲ばせる物を探し回るのも楽しいかと思います。
3.引用
1.「横浜市中央図書館（仮称）新築に伴う設備構成検討基礎調査報告書」
前川建築設計事務所 昭和63年3月
2.「横浜市西区史」
3.「西区再発見」
4.「野毛山動物園のあゆみ」
（2024年10月6日制作）