3.1.31_1.2.特色
1.ブラフ地形
山手町を散策すると、美しい景観の中に「Bluff ??」と地番を表記する洋館・店舗などが目に入ります。「Bluff」には「切り立った崖」の意味があります。「横浜山手(The Bluff)」の意味を併記する辞書もあります。「Bluff」は山手町と同義です。(以下「Bluff」をブラフとします)
1853年、ペリー提督が来航するとすぐに東京湾の海図を作成、各所に命名します。山手の南側、往時の海に面した本牧十二天には「マンダリン・ブラフ」と命名します。現在は周囲が埋め立てられて十二天緑地です。
本牧十二天から湾奥、すなわち横濱村寄りの現港の見える丘公園などが立地する崖が続きます。ブラフは、海側から見た地形の特徴を崖の背後の台地にも適用、それが広まったことでしょう。
本牧の崖地形は、浮世絵にも描かれています。この様子は、現港の見える丘公園に隣接する神奈川近代文学館前のちどり坂(階段)を下るとブラフを見上げられます。往時は、崖下に60mほどの砂浜がある海岸線ですが、現在は埋め立てが進んで古くからの陸地のように思えます。
(2025年4月18日制作)